トップページ > 食と健康講座4 低下していく免疫力は食事で維持&アップできます。
野菜とフルーツで免疫力UP
免疫力とは、体内に入った細菌やウイルス、また体内で発生したガン細胞などの異物から身を守る防御力や、回復力のことをいいます。すなわち、本来生まれながらにして人間が持っている、自分で自分を守る力です。この免疫力は、成人を境に年々低下していくのが一般的ですが、タは食生活によって衰えにストップをかけたり、維持・回復することが可能なのです。
免疫力を高めるのに有効なのが、ビタミン類の摂取。とくにビタミンCは、免疫力の源である"免疫細胞"の働きを活性化します。ビタミンCといえば果実類が思い浮かびますが、野菜やいも類にも多く含まれています。
とくに色の濃い緑黄色野菜は、まさにビタミンの宝庫。緑黄色野菜に含まれるビタミン類には活性酸素を除去する働きがあり、さらに同様の効果をもつ野菜の薬効成分フィトケミカルも多く含んでいるので、生活習慣病予防やアンチエイジングに効果をもたらし、若々しい体作りに役立ちます。また豊富に含まれるβ-カロテンは、体内に吸収されると必要量だけビタミンAに変換されます。粘膜の乾燥を防ぐので免疫力が上がり、ウイルスなどへの抵抗力を高めます。ただし緑黄色野菜は、分解されたり、余分があれば排出されたりと、体内で有効成分が長続きしないのも特徴。毎食欠かさず取り入れて欲しい食材です。
香味野菜も免疫力を上げる食材のひとつ。玉ねぎ、長ねぎ、にんにくなどは、昔から"スタミナ野菜"といわれ、滋養強壮、食欲増進効果に加え、殺菌作用、免疫力の強化など、さまざまな効能をもちます。また、薬味としておなじみのしょうがは、自律神経の活性化や血行を促進する作用があることから、冷え性や風邪の引き始めにおすすめです。これらの香味野菜のほとんどは、疫w的研究データに基づいたガン予防に効果のある食材、"デザイナーフーズ"の上位にも挙げられています。
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順天堂大学大学院研究科加齢制御医学講座教授。ヘルシーフードライフでは、食による予防医学の第一人者、順天堂大学教授の白澤卓二先生を中心として、健康な食にまつわる様々な方の体験、実践をご紹介し、皆様が身体の内側から健康に、美しく、若く、改善することをサポートしていきます。